アニメごろごろ

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「アイカツフレンズ」ピュアパレットが生み出す奇跡の宝石

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水と石の「アイカツフレンズ

アイカツ」を星と月と空の物語とするのであれば、「アイカツフレンズ」は水と石の物語。

本作は光り輝くアイドルを星に例えるアイドルものにしては珍しく、作品全体のイメージとして水を重視しています。具体例としては勇者の橋、天乃川市、街を流れる大きな川、フィッティングルームの滝等々。

主人公である友希あいねの誕生日は昔の海の日、湊みおの名字も「水」に関する偏のさんずいにハーモニーを奏でるなどの「奏」を組み合わせた漢字。マスコットのペンネも海を泳ぐ鳥であるなど、至る所に水が関わってきます。

何故「アイカツフレンズ」は水を推しているのでしょうか。理由は推測の域を出ていませんが、その一端には以前書いた「ヴィーナスの誕生」が関係しているのではないかと思います。

短く言えば「アイカツフレンズ」はアイドルの美貌を表現する小道具として、愛と美の女神ヴィーナスの絵画に描かれた水と貝を取り入れているのではないかという話。

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さて、ここまでは前に書いた内容が大半でしたので、ここからは話を進めて水と縁の深い貝に関して、掘り下げて考えていこうと思います。

アイカツスターズ」ではエルザの椅子やS4の番組に用いられてきた貝殻。「アイカツフレンズ」でも重要な地位を占めることになり、貝殻と貝が生み出すパールはピュアパレットと切り離せない存在となっています。その一例がドレスのデザイン。

 

「ピュアパレットのベストフレンズレアドレスは、水飛沫の様なパールがポイント」

 

勇者の橋に挑んだみおが、あいねと一緒に完成させたブルームパレットコーデ。そのデザインにはパールだけではなく、波紋や貝殻を模したであろう箇所が見られます。また真偽の程は定かではありませんが、フレンズアピールは両手を繋いで向かい合うことにより、開かれた二枚貝を連想させるポーズになっています。

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ラブミーティアのダイヤモンドに対して、ピュアパレットはパールで挑みます。パールはダイヤモンドと比べて輝きは小さく、安価で手に入る為にいまいち魅力を感じない方もいるかもしれませんが、だからこそ沢山の人達に親しまれてきました。

そして、それを生成する方法や文化的な意味を考えた場合、彼女達に似つかわしい宝石としてパール以上の選択は有り得ない。そう確信させる力がありました。

 

ピュアパレットという二枚貝
真珠を生成する貝の種類は色々とありますが、パールが多く採れる真珠貝二枚貝。つまり人の心を惹き付けるパールを真珠貝が作り出す為には、貝殻が1枚では始まりません。2枚でなければ、生きることもままなりません。

フレンズも同様に2人の力が合わさる時に真価を発揮します。この2人で1人という思想は、デザインにも反映されているのでしょう。あいねとみおのベストフレンズレアドレスが単体では非対称になる意味も、真珠貝をモチーフにしていると思えば読み解けます。

 

「大胆なワンショルダーのデザインは、2人そろうとシンメトリーになるよ」

 

作中ではダイヤモンドが取り上げられがちですが、パールもそれに匹敵する重要な役割を与えられた宝石。それを表しているように、公式サイトのトップページに描かれているのは、角ばったダイヤモンドではなく、パールらしき紫を帯びた丸い玉なんですよね。ちなみに丸い玉は表示された直後、ラブミーティアの姿で隠されます。

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ダイヤモンドより価値ある宝石

トップページの丸い玉へ向かう道を阻むラブミーティア。この光景からピュアパレットが本当に手に入れるべきは、ダイヤモンドフレンズの称号ではなく、フレンズの関係が生み出すパールの様なものにあると思えてきます。

ヴィーナスから滴り落ちた雫が、姿を変えて生まれるパール。自然界では数え切れない程の貝の中から、偶然生成されることのある貴重な宝石。それと一緒でフレンズも貝の様に数は多いけれども、その中で真に輝けるのは一握り。

果たして活動休止したピュアパレットはこのまま離れ離れになることなく、ダイヤモンドを超えるパールを生み出せるフレンズへと成長するのか。今後の展開に目が離せませんね。

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