アニメごろごろ

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「アイカツ」未来向きの今を大空あかりに見せる瀬名翼

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瀬名「大空と初めて会ったのは…そうだ、あの時もいきなり現れて。」

瀬名翼が進む道の途中、急に現れた大空あかり。デザイナーにアイドルと立場は違えど、エンジェリーシュガーの天羽あすかと星宮いちごの背中を追いかける2人のドリーマー。

本稿では同じ道を歩む瀬名とあかりの関係を演出面から考えた上で、「アイカツオンパレード」で描かれた例のシーンの解釈を進めていきます。

 

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瀬名の目に映る未来

ドリーミーロッジを訪れたあかりに飲み物くらいは出してくれるものの、会話する時に殆んど目を合わせようとしない瀬名。初対面の相手に対して割と素っ気ない態度を見せていました。

107話以降になると普通にあかりの目を見ながら話しているので、恐らく瀬名は日頃から人と目を合わせないタイプという訳ではなく、初めて会った時の彼女に興味を持てなかっただけなのでしょう。

 

瀬名にとってあかりはドリーミークラウンのドレスをハロウィンで着てくれたアイドル以上の何者でもない。そんなあかりへの印象を変えた出来事が、プレミアムレアドレスに必要な染料の採取でした。

最高の一着を作る為に何度も何度も染料を探して山の中を歩き回るあかり。その姿はスポ根漫画「巨人の星」において「美しく優雅に浮かぶ白鳥は、しかしその水中にかくれた足で絶え間なく水をかいている」と語られた白鳥に例えられるでしょう。

そして、プレミアムレアドレスを手に入れる為に一生懸命なあかりに心を動かされた瀬名は、彼女の助力によって完成したオデットスワンコーデを譲ります。

 

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オデットスワンコーデを完成させた瀬名に感想を伝えて会場を後にする天羽先生。その背中の方を見つめながら、瀬名は背後に立つあかりへ自分の夢を語ります。

瀬名「いつか一番のデザイナーになる。」

あかり「私もなりたいです。いつか一番のアイドルに。」

あかりの言葉を聞いた瀬名はちらりと彼女を見た後、天羽先生を追うように会場を去ります。この演出から瀬名とあかりの見ている未来は同じであっても、瀬名の方が前に進んでいることが言えるかと思います。

あかりの前から去っていく瀬名の背中には、そういった前に進む者の意志も込められている。それでは上記の解釈を前提に以降の瀬名あか回も続けて見ていきましょう。

 

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エレベーターに乗れるいちごと電車に乗れないあかり

あかりを見た時に思い浮かんだサンベリーナブーケコーデ。最初はいちごに着て貰いたいと考えていたドレスを渡す為に、瀬名は電車に乗り遅れて駅のホームで立ち尽くすあかりの元へ走ります。

2人が駅のホームで遭遇するという展開は以前にもあり、その時は電車に乗った瀬名があかりから遠ざかる形で終わりましたが、今回は瀬名の方からあかりの側に寄ってきます。

上記の行動からはあかりが一方的に瀬名を求めるのではなく、パートナーとして瀬名もあかりを求めるようになったことが読み取れます。但し、その関係は不変とは言えません。

瀬名「けど、お前がへたれたら俺のドレスは渡さないぜ。」

あかり「私頑張ります。」

あかりがドレスを貰い続ける為の条件は、元気な親指姫のようにへたれないでいること。それは「Blooming Blooming」の歌詞を借りて言えば「顔をあげてありったけの笑顔でこたえよう」となるでしょう。落ち込んで下を向くのではなく、大空を見上げられるようなアイドル。


ステージを終えたあかりの前に現れた瀬名はその事を告げて横を通り過ぎ、あかりは瀬名の背中に向けて期待に応えてみせると声を送ります。

この頃は未熟な新人アイドルであるあかりよりも、ドリーミークラウンのトップデザイナーである瀬名が優位な立場。同じ道を歩いているとしても、まだまだ対等な関係とは言い難いものでした。

 

そして続く夏祭回の145話、玩具販売回の163話でも同様に瀬名はあかりの前から立ち去っていきます。その点を見れば何も変わっていないように思えますが、このあたりから瀬名はあかりの側に立つパートナーは自分以外には有り得ないという意識を抱くようになります。

瀬名「俺以外に誰がデザインするんだよ?」

瀬名「お前はこっち(ドリーミーパピー)じゃね?」

自分の為に作ったドレスをあかりに与えるのではなく、あかりを輝かせる為に作ったドレスを与えたい。瀬名のドレスに込める想いは少しずつ変わっていきます。

 

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追い付き追い越される瀬名とあかり
スターライトクイーンカップに向けてホワイトスカイヴェールを作り始めた167話。この回では瀬名があかりと出会ったことでドレスを作ることが前よりも好きになったこと、瀬名とあかりのコンビネーションは最高であることが語られます。

夢を叶える為に二人三脚で走り、お互い高め合うデザイナーとアイドル。その関係が対等になったことを伝えるように、ラストシーンは背中を預けるような瀬名とあかりの姿で終わります。

瀬名「どんどん成長しているあいつのステージを見たら足りないって分かったんだ。」

瀬名「あいつが成長しても大丈夫なもっとスケールのデカいドレス作らなきゃ駄目だ。」

そしてホワイトスカイヴェールコーデが完成する170話では、これまで避けられてきた瀬名に背中を見せて立ち去るあかりの姿が描かれます。

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その後も両者の立場が逆転したかのような描写は続き、ホワイトスカイヴェールコーデを届ける為に走った瀬名は、息を切らせて情けない姿を晒してしまいます。あかりの実力に相応しいドレスを作りたければ、そうなる程に時間を掛けなければならないのでしょう。

あかり「何か珍しいですね。瀬名さんが息を切らせるのって。」

物語の終盤となる177話。大きな夢であったスターライトクイーンに選ばれたあかりは、記者達の取材に応じる為に瀬名との会話を終わらせて去っていきます。

この時はトップデザイナーになった瀬名も同様に取材を受ける予定になっていたので、その場から立ち去る方は瀬名であってもおかしくはありません。しかしながら、スタッフ達がそちらの演出を選択することはありませんでした。

 

そして感動的な最終回、瀬名翼の物語は星宮いちごの背中を追い掛ける大空あかりの姿を見るところで終わります。その演出に何が込められているのか。

仮に背中を見せて去ることが前に進む者の証とするのであれば、「アイカツ」の瀬名はあかりに先を越されたままと言えるでしょう。それでは上記の解釈を踏まえて「アイカツオンパレード」の話に移りたいと思います。

 

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未来向きの今をキミに見せる

アイカツオンパレード」18話でマイリトルハートのドレスを着用して称賛されるあかり。その光景を目の当たりにした瀬名は、彼女を最も輝かせられるデザイナーは自分であると本人に堂々と宣言し、そして昔の様に手を振りながら立ち去ります。

瀬名「お前にはやっぱり俺のデザインしたドリーミークラウンが一番似合ってる。」

あかりの背中を見つめるのではなく、あかりに背中を見せつける。男の子が逞しくなきゃいけないことはないとはいえ、ドリーミークラウンのデザイナーとして負けられない場面はあるでしょう。

自信満々な態度で立ち去った瀬名が向かう所と言えば、自宅兼職場のドリーミーロッジ。そこで取り組むことと言えば、新しいドレスの製作。

きっと瀬名はあかりに一番似合うブランドがドリーミークラウンであることを示す為に、あかりに頼まれなくとも今まで以上に魅力的なドレスを作るでしょうし、瀬名を信頼するあかりはそれを感じ取るでしょう。

瀬名の後ろ姿を見たあかりの表情には、そうした未来への期待と未来を向いている瀬名への尊敬が込められているのかもしれません。そのドレスをアニメで拝める日は果たして訪れるのか、今後のアイカツシリーズの展開に期待しています。

 

最後に

たまには自分の過去記事を貼り付けるばかりではなく、他の人にラインを繋いでいきたいということでオススメする「アイカツ」記事。このブログを読んでいる方であれば、絶対に楽しめると自信を持って紹介できる内容になります。

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