アニメごろごろ

楽しんで頂けたらツイートなどしてもらえると喜びます。

もう主人公の男友達なんて信用しない


ストライク・ザ・ブラッド」や「新妹魔王の契約者」で主人公に親しげに話し掛ける男子生徒の正体が、実は組織の命令で主人公達を監視している密偵でしたとかそんな感じの展開を見てきた所為で、主人公の男友達面して接近する奴には裏があると最初から疑うようになってきました。上記の展開をハーレムもので目にする機会が多いのですが、それに関しては構造的な要因が関係していそうです。

あの手の作品では読者の需要に合わせて女子が次から次に主人公のところにやって来ますが、共学高校に通う主人公の周りにいるのが女子ばかりだとあまりにも不自然ですよね。「僕は友達が少ない」の小鷹みたいなぼっちでもなければ、学校に男友達の一人や二人いるはずですから、主人公の側にもそうしたキャラをきちんと用意する必要がある。

本当にただの男友達として配置する作品もありますが、それだけの為にわざわざ用意するのは無駄が多いですから、友達以外の役割を与えたいと考える作者もいます。「東京喰種」のヒデのような非日常とは無縁の親友に、主人公が守りたい日常の象徴的な役割を与える方法がありますが、ハーレムもので主人公が安らげる居場所となるのが男友達というのは読者層を考えれば誰得展開なので普通はやりません。その役割は男友達より妹や幼馴染みの女の子に担わせた方が喜ばれるはずです。

幽遊白書」の桑原や「東京レイヴンズ」の冬児がそうであるように主人公の仲間として前線で戦わせる方法もあるのですが、ハーレムものではヒロインの活躍を読者は要求するので、男友達を戦わせて目立たせるのは読者に目障りと思われる危険をはらみます。密偵であれば仲間と異なりあまり表に出ないので、読者の好きなヒロインの出番を奪う心配も少ないですし、密偵であるとか黒幕であるとかの秘密を持たせておけば、それを明かした時に読者を驚かせられるのも良い点。

それにしてもこうした作品の主人公は複数の女性に好意を持たれていてリア充に見えますが、人間関係についてはそれ程恵まれていないような気もするんですよね。ちょっと助けてあげるだけで女性が簡単に惚れるのは羨ましいですけど、惚れた女性達は主人公が他の女性と親しげにしていると不機嫌になり、彼女でもない癖に主人公のそうした振る舞いを責めたりします。

女性達を怒らせずに接する事の出来る男友達には裏があったりするから信用出来ませんし、両親は何故か他界したり海外で働いたりで主人公とは同居していないので、主人公が気を張らずに本音を話せる相手は殆んどいない。これが続いたら孤独感と人間不信で精神を病みそう。