アニメごろごろ

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ツェリードニヒ=ホイコーロは本物の殺人鬼


カキン帝国のツェリードニヒは「ハンターハンター」の中でも群を抜いて危険な人物。戦闘力で測れば幻影旅団やボマーやメルエムと比べて遥かに劣る為に、念能力者が戦闘に持ち込めば然程脅威にはならないでしょう。それではツェリードニヒの何が危ないかといえば、自分と同類である人間を殺すことに悦びを感じるところに尽きます。現時点では解体らしき行為をしている描写があるだけなので、相手を死に至らしめているのかは明かされていないのですが、記事では話を単純にする為に殺していることにします。

ハンターハンター」では殺人は珍しいものではなく、幻影旅団もボマーも息を吸う様に繰り返し人を殺めます。彼等は殺害数で評価すれば、ツェリードニヒを越える極悪人かもしれませんが、彼等の殺人とツェリードニヒの殺人では質が違ってきます。幻影旅団もボマーも大勢を殺してきましたが、彼等の価値観では過去に殺してきた人間は、自分達の邪魔をする虫けらと変わらない無価値な存在。

幻影旅団はその傾向が特に見られており、他者を自分達と同じ心を持つ人間と認識する意思が無い為に、命を奪う事にも迷いがありません。これはメルエムが命乞いをする女性達を家畜程度に思っているのと似た様な感覚ですね。彼等の他者に対する認識は人類の敵であるキメラアントとでも分かり合えるはずだと信じているナックルとは正反対と言えるでしょう。少し脱線しましたが主張としては、彼等の殺人は本人の認識では動物を狩るのと大差ないということ。


人間と認識した相手こそ殺したい
これに対してツェリードニヒは人間であると感じられる相手の命を奪う事に価値を見出します。教養の無い女性を殺すことは豚や猿の解体と変わらず、そんな人間とは呼ぶに値しない存在を殺しても彼からすれば価値は無い。この価値観が新世界編までに対峙した強敵達とは違います。あのツェリードニヒの価値のある人間に危害を加えることを愉しみにする在り方はパリストンに似ていますね。ところでツェリードニヒにとってカキンの首都と与党名国王名を知っていることが人間か否かの最低ラインだそうですけど、その基準に従うと小学生の正解率99%のカキン帝国の国王名を知らないカンザイさんは人間の枠から外されてしまいそうですね。

さてツェリードニヒは前途ある若者が極限状況下で生み出す総合芸術に興味があるそうですが、恐らくこれが緋の目を所有している理由の一つなのでしょう。感情が昂ぶった状態のクルタ族を殺して生まれる緋の目は、まさにツェリードニヒの語る極限状況下で生まれる総合芸術品に該当する代物ですからね。ツェリードニヒの前途ある若者の殺害は彼らの持つ才能とそれが開花して手に入る未来の略奪を意味しますが、これは暴君であったメルエムですらコムギに対して一度はやろうとしたものの最後まで踏みとどまった行為。

それを躊躇せずに行えるツェリードニヒは人格がかなり歪んでいると言えます。無限の可能性を秘めた価値ある命こそ積極的に奪いたがるツェリードニヒ、これ程の悪意に満ちた行為はそうそうありません。そういえば前途ある若者が極限状況下で生み出す総合芸術といえば、才能も何もかも捨てて力を得たゴンさんの存在もそれに含まれますかね。

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