アニメごろごろ

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「アイカツスターズ」悩みながらも選んだ道を進むアイドル達

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何を選んで何を諦めるか

アイカツ」と比べて世界が厳しいと語られることもある「アイカツスターズ」。何を以て厳しいとするのかは人によって違いますが、個人的には主人公達が難しい決断を迫られる点が挙げられると考えています。

アイカツ」は基本的に努力が報われるかは分からないとしても、自分の進むべき道はハッキリと見えていることが多く、複数の事柄を秤に掛けて片方を諦めるアイドルはあまりいません。

一方「アイカツスターズ」では夜空はアイドルになる為に妹を置き去りにし、あこはファンを喜ばせる為にグリッターを諦め、ゆずはリリィと一緒に歌う為にスカウトを断り、その決断が正解なのか悩む姿が描かれることもあります。

夜空「四ツ星学園に入学して本当に良かったのか不安になったことがあります。」

あこ「私これで良かったんですの。」

何かを選ぶことは、何かを諦めること。二刀流のエマのように望んだものが手に入る訳ではなく、切り捨てる場面が数多くあることは作品の特徴と言えるでしょう。

2年目の物語の中心にいたエルザはあらゆるものを手に入れているように見えますが、母親に愛されるパーフェクトな子供になる為に年相応の我が儘を言って甘えることを諦めています。

主人公であるゆめに与えられた力は、魅力的なステージを行わせる代わりに声を奪うものでしたが、この設定は「アイカツスターズ」の作風をよく表していたものであったと今では思います。

 

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正解は私が決めるの
自分で進むべき道を決めて、その他の道を時に諦める。選んだ道の先に茨があるとしても進む続けるしかない。そうした辛く厳しい場面が訪れるのですが、その覚悟を伴う行動によって生まれる美しさが「アイカツスターズ」のアイドルにはあります。

エルザの夢を叶える為に本心を隠しながら生きられる道を断ち、世間の批判を恐れずにファンよりエルザを優先すると誓ったレイもその一人。

そこが作品の魅力にあると感じていて、人気投票で「あこ、まっしぐら!」と「涙の数だけ」が選ばれた理由には、傷を負う覚悟が大きく関わっていると思っています。仮にあことローラが正解を確信してリスクを負わないまま進むだけであったのなら、あの回は選ばれていなかったことでしょう。

正解が分からない、あるいは正解が人の数だけある。その特性を強く感じさせるローラは勝ち負けなんてどうでもいいと感じる時もあれば、勝ちたかったと悔し涙を流すこともあります。

正解が分からない中で生きているので、御覧の通り考え方も途中で変わります。その様子は友達の素晴らしさを一貫して説いてきた「アイカツフレンズ」と比べてメッセージ性が中途半端に見えるかもしれませんが、そうした様々な考え方を描く作風に勇気を貰える人は少なからずいるでしょう。

アイカツシリーズの中では癖が強く好き嫌いが分かれるキャラや展開も多々ありますが、時に迷いながらも信じた道を進み、それが正しいことを示していこうとする。そうした覚悟を持った人を描いた「アイカツスターズ」が私は好きです。

ツバサ「世界は広く、そして道は一つじゃない。迷い、悩み、足掻いて夢に辿り着くこともある。」

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