アニメごろごろ

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「アイカツスターズ」敗北と変革を繰り返す桜庭ローラの生き様を見よ


ブレこそ桜庭家の伝統
何代にも渡って歌舞伎役者を輩出した北大路家と違い、音楽に携わる一点を除けば三味線弾き、作曲家、バイオリニスト、アイドルと職業の選択が自由な桜庭家。

その名を誇りに思いながらも、家業の継承に固執して人生を捧げることなく、自分の信じた道を進む事が桜庭家の伝統にあるようです。その自主性を重んじる方針は、桜庭七海がS4決定戦でローラに向けた台詞から窺えます。

ローラ「私の生き方が歌になる。ディスイズ桜庭ローラ」

七海「答えを見つけたようね。それでこそ桜庭家の娘ですよ。ローラ」

七海は以前からローラの実力は桜庭家の名に恥じないと認めていました。しかしそれだけでは桜庭家の一員として足りていない。ローラがゆめに勝てない事に悩んだ末に「オンリーワン!自分しか歌えないうた」を見つけ、勝敗より大切な自分の想い全てを歌に込めて伝える。

そうしてようやく七海から本当の意味で称賛を贈られます。その様に自分で答えを出して道を進んでこそ桜庭家の一員。ゴーイングマイウェイ。

桜庭家の自分らしく新しい事に挑戦するスタイルは随所に感じられ、例えば桜庭桜子は日本を発つ人が少ない明治時代からアメリカへ渡り、桜庭花子と桜庭太郎は子供に自分達と正反対の日本人らしからぬチェリーの名を与えています。極め付けは家の外装と内装に全く異なる建築様式を取り入れるセンス。


なんということでしょう。まるで家の中と外が別世界に思えてきます。家が大きいなんてありきたりな感想が、一瞬で吹き飛ぶインパクト。全く別の要素を取り入れて、自分のオリジナルにしてしまいました。

家はこうあるべきだなんて世間の常識に拘らず、好奇心に正直に生きて積極的に挑戦する意識が感じられます。この思想は桜庭ローラにも受け継がれていました。

ローラ「色んなことにチャレンジして、新しいことを発見して、そして少しずつ変わっていく自分が楽しくて」

変わらなければ面白くない。永遠の挑戦者であるローラの言葉からは、変わり続ける人生に対する充実感が感じられます。ローラの生き様はキラキラと輝いており、自分もこうなりたいと思えてきますが、その挑戦が決して楽しいだけの生き方で無い事は、彼女のアイカツの軌跡を見れば伝わりますよね。

本気の挑戦には苦悩が常に付いて回る。記念受験的な気分でいれば、失敗しても心に傷を負いませんが、負けず嫌いのローラはオーディションでも何でも気軽に挑戦するのではなく、最初から勝つ気で真剣に挑戦してきました。しかし、精一杯の努力をしても勝てない時は勝てないもので、ライバルのゆめには何度も負けてきました。

それもCDデビューオーディションなど重要な場面、絶対の自信がある歌で競える勝負で敗北。これで悔しがらないはずがありません。基礎的な能力でゆめに劣っていないのに、ここぞという大一番で勝てない為にローラは深く悩みます。それ故に迷に迷う。

ここで少し述べておきたいのですが、ローラは道に迷うことはよくあるものの、道を踏み外したことはないんですよね。精神的に追い込まれても自分の殻に籠ることもなければ、勝利への執着からオーバーワークして倒れたこともありません。

アイカツスターズ」にはゆめ、ひめ、夜空、真昼、リリィ、ゆず、あこと具合が悪くて倒れた経験を持つアイドルが大勢います。そんな中でローラは睡眠不足から目に隈を作るのみ。全話通して健康な四ツ星学園のアイドルは、ローラとツバサくらいなものでしょう。

努力家のローラはゆめと小春が部屋で休んでいる夜も走る姿が描かれているけれども、それ程の過酷なトレーニングを己に課しても体調を崩してこなかった。ローラは本当に体も心も強いアイドル。


沢山の人達から学んだローラ
ローラのエピソードで印象に残る姿は敗北と迷走ですが、その他に人から教わるというものがあります。担任のアンナ、歌組幹部のリリィ、ジュエルアイスクリームの社長、ロックスターの永吉、マラソンランナーの綾乃、母親の七海など沢山の人に導かれてきました。また真昼には特訓に付き合って貰い、小春にはドレスの作り方で随分と世話になっています。

ローラは自分の信じた道を進むアイドルだからといって、昔の真昼やエルザの様に孤高に生きて誰とも深く関わらないのではなく、むしろ積極的に人から学んで吸収してきました。

唯一無二の存在するのか分からない幻想の個性を求めず、ゴーイングマイウェイをリリィから教えられた時の様に、人と接して影響を受ける中で自分らしさを築き上げる。過去があるから今がある。

ブランドのイメージがブレても気にしないという伝統の否定とも思える発言もしますが、実際はそうした巡り会いを大切にしてきたアイドル。それはキャンペーンガール用のめでたいやきを私物化する姿にも表れています。本来は幸花堂の仕事以外で着用する必要は有りません。それにも関わらず、ハロウィンパーティーなど無関係の場でも好んで使います。

今思えば、星のツバサを出現させたロックマイハートコーデのデザイン、既存曲の「Miracle Force Magic」を持ち歌にした事にも、周囲の影響を受けるローラらしさが溢れていました。


1年以上も昔の事なので忘れられていそうですが、ローラにはとある着てみたい衣装がありました。それが好きなバンドであるメタルドールズの衣装。ローラはジュエルアイスクリームオーディションに頭を悩ませていた時に「こういうの着てみたくって」とゆめに話していたんですよね。

この時は普通の衣装でステージに上がり、伏線は回収されないまま終わります。そして、その小さな夢はS4になるという大きな夢の影に何時しか隠れてしまいましたが、それでもローラの胸の奥に想いは残されていたのでしょう。ローラがデザインしたロックマイハートコーデには、赤紫と青紫のカラーリングに左右非対称のブーツなどメタルドールズの血が流れています。


化学反応ひとりじゃ到底生まれないミラク
アイカツスターズ」が2年目に突入してからのゆめ達は、新曲を歌い続けてきました。アイドルですから新曲発表は商業的に当然の行為なのですが、ローラだけは1年目の挿入歌に使用された「Miracle Force Magic」を歌い始めます。

何故わざわざ古い曲を歌うのか。ローラがこの曲を選んだ最大の理由は、スパイスコードのミューズを務めたツバサが歌っていたから。そう考えるのが、一般的な解釈になるでしょう。しかし、それ以外にローラ自身が気に入っている点も、理由に含まれていたと思います。

その根拠はツバサが歌う「Miracle Force Magic」を聞いた時の反応。ゆめと小春がS4による貴重な生演奏に目を奪われる中、ローラは純粋に音楽を楽しむ為に目を閉じ、耳に意識を集中してノリノリで聴いていました。そこまでする程に自分と音楽の波長が合っていたでしょう。さらに歌詞もローラと相性が良いものでした。

「1+1が無限になってく」

「誰もが見たことのない光景、見にゆく仲間を募集中。きみの力が必要なんだよ、共にゆこう」

「Miracle Force Magic」の歌詞の特徴にある仲間のおかげで変われたという部分。それが沢山の人達から学び、ライバルのゆめと共に競い合い、成長してきたローラの心を打つのかもしれません。ローラの新曲が作られないことに賛否両論があるでしょうが、個人的には「Miracle Force Magic」がローラの持ち歌であることを嬉しく思います。

自分の生き様を歌うのでも無ければ、皆に力を与える為に歌うのでも無く、共に行く仲間に向けて歌われる「Miracle Force Magic」。この曲は進む道が違いながらも同じ志を持ち、励まし励まされて前に進んだローラと綾乃の関係にも通じています。

ローラのファンには以前から綾乃の様に強気で上を目指そうとする女の子が沢山います。それはきっとローラの歌に込めた生き方が、彼女と同じ負けず嫌いな人達の心に響きやすいからなのでしょう。勝負に負けても必死に挑む想いは届く人には届く。

綾乃「あえて逃げないことにした。私も負けず嫌いだからね。負けたくないの。弱い自分に」

女の子「ローラちゃんの歌が大好きで、お歌を習い始めたんだ。ファンだけど、ライバルだからね」

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