(完全版)日本アニメの人気キャラ32年の変遷と傾向--アニメ誌の人気投票より-- - プリキュアの数字ブログ
プリキュアの数字ブログの記事に書かれているアニメージュの人気キャラランキング。声優に詳しい方なら読んでいる途中で気が付いていそうですが、こちらのランキングでは一部の声優が人気キャラを何役も演じています。
トップ5に選ばれたキャラは男女共に100名を越えているとはいえ、声優はメインキャラを演じた人に限定してもそれ以上に沢山いるので、確率的には人気キャラを複数名演じる声優は珍しいはず。各声優の人気を無視して考えるとそうなるのですが、実際に調査してみると予想以上に人気キャラを何名も演じる声優がいました。それではランクインしたキャラの多い方を紹介していきます。
4名
保志総一朗
キラ・ヤマト、カズマ、孫悟空、ケイン・ブルーリバー
鈴木達央
橘真琴、高尾和成、バン、黒崎蘭丸
00年代を代表する声優の一人である保志総一朗さん。あの頃は「ガンダムSEED」に「ひぐらしのなく頃に」に「マブラヴ」と有名なアニメやゲームの主人公を多数演じられていました。熱血漢のキャラを演じる機会に恵まれる保志総一朗さんに対して、神谷浩史さんは本人の性格を反映しているのか冷めたり捻くれたキャラを演じやすいですね。
鈴木達央さんは人気が出やすい主人公を演じることは少ないですが、演じたキャラは4名も上位にランクインしており、驚くべきことにそれらは全て同じ年の出来事。1位から4位まで全員中の人が同じという光景は異様。4位と5位の差は一体どれ程のものだったのか気になってしまいます。
朴路美
エドワード・エルリック、ロラン・セアック、マダム・レッド
緒方恵美さんと朴路美さんは男性キャラと女性キャラを併せるとランクインしたのは3名。話は逸れますが、女性声優は男性声優と比べてデビューからブレイクする迄の期間が短く、緒方恵美さん、朴路美さん、日高のり子さんはデビューから1年しない内に蔵馬、ロラン、朝倉南役に選ばれています。桑島法子さんもデビュー翌年に「機動戦艦ナデシコ」でメインヒロインのユリカを任されています。
男性声優はブレイクするのに本当に時間が掛かる人もいて、神谷浩史さんや小野大輔さんみたいに今では大人気の声優でも、デビューから数年間はサブキャラしか演じていないことはあるんですよね。収入の少ない声優という仕事で売れる迄に何年も掛かるというのは生活が大変そうですが、デビュー直後に大役を任されるのもそれはそれでプレッシャーが重くて大変そうです。右も左も分からない新人の頃に演じたキャラが、その作品の顔として10年以上視聴者に語られますから、黒歴史にならないようにベストを尽くさなければなりませんね。
2名
梶裕貴
エレン、アリババ
檜山修之
飛影、旋風寺舞人
竹村拓
クラッシャー・ジョウ、天空のトウマ
斎藤千和
ヨナ、相田リコ
釘宮理恵
神楽、シャナ
田中真弓
戦部ワタル、パズー
ランクインしたキャラが2名となると名前が挙がる声優も大分増えますね。名前を聞けば声が直ぐに浮かぶ有名な人達ばかりです。梶裕貴さんと釘宮理恵さんは主人公やヒロインを何度も演じてきましたが、ライトノベル原作が多い為に女性票が重要なアニメージュのランキングでは入り難いようです。人気声優である能登麻美子さんや水樹奈々さんも、同様に出演作品の女性人気が弱い為にここには入りませんでした。
さてこれで35名の声優が人気キャラを複数名演じていることが判明しました。既に気が付いている方もいるかもしれませんが、実は最も多く人気キャラを演じた声優をまだ紹介していません。それは声優業界の在り方まで変える程の存在感を放つ林原めぐみさん。
10名
林原めぐみ
綾波レイ、忍部ヒミコ、ミンキーモモ、恐山アンナ、早乙女らんま、ライム、那羅王レンゲ、フェイ・ヴァレンタイン、リナ=インバース、キャナル・ヴォルフィード
人気キャラを4名担当した声優も相当凄いはずなんですけれど、林原めぐみさんの前ではそれすらも霞んでしまいます。感情表現が乏しいキャラと激しくて騒がしいキャラの両方を演じる彼女に対するイメージはとにかく凄い。様々なタイプのキャラを器用に演じ分ける声優はそれなりにいますが、正反対のキャラのイメージを持たせ続ける声優は中々いないと思います。
林原めぐみさんが演じるから人気キャラになるのか、人気の出そうなキャラに林原めぐみさんが選ばれるのか、これについてはどちらも言えるでしょうね。人気キャラランキングは作品人気、キャラ人気、声優人気が影響を与えるもので、ランクインした理由を一言で言い表すことは出来ません。もしかしたら流行を操作しようと裏で企むアニメージュの陰謀かもしれませんが、とりあえず林原めぐみさんの偉大さを改めて思い知りました。