それを目の当たりにしたほのか達は周りの期待に応えて、μ'sは解散させない方が良いのかと悩み始めます。μ'sを何年間も存続させるには二つの方法があり、1つはμ'sをスクールアイドルからアイドルに変更して卒業する三年生が脱退させずに済ませる方法、もう1つは3年生が卒業する度に新たなメンバーを加え続ける方法。
1つ目の方法なら1人も欠けずにもっと大きな舞台に羽ばたいていけますし、2つ目の方法なら音ノ木坂学院の今後の繁栄にも役に立つなど利点はあるのですが、ほのか達が悩んだ末に出した結論は解散すると決めた想いを無駄にしない為にもμ'sは解散するというものでした。
それではここから本題に入ります。劇場版で描かれた悩みと答えなんですが、これは「ラブライブ」という作品にも通じるのではないでしょうか。μ'sと同じ様に大して注目されずにひっそりと活動していた「ラブライブ」がテレビアニメ化を皮切りに、たちまち大人気作品となり二期に劇場版まで作られるようになります。
これだけ人気が出るとファンから三期を期待する声も沢山出ますし、当然会社としても利益になるから続けたいという意見も出ていると思われます。この応援しているファンと大人の事情から続ける事を望まれるところに劇場版との繋がりを感じますね。
「ラブライブ」はテレビアニメの中では最も盛り上がっている作品ですから、三期を作れば売れるのは間違いありませんし、それがμ'sが活躍するものとなれば円盤は数万枚は売れるはず。「ラブライブ」の製作陣がファンや経営の事を考えるのであれば、μ'sの物語を今後も続けるのが正解だと個人的には思います。
- 作者: 蒼樹うめ
- 出版社/メーカー: 芳文社
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前作の視聴者からも批判されていた「ガンダムSEED DESTINY」だって商業的には大成功しているので、「ラブライブ」の脚本が岡田麿里になって男性キャラが登場するとかでもなければファンは離れません。100人中100人が前作よりつまらないと感じたとしても、購買意欲が多少失われるだけで平均的なアニメよりは売れる。
μ'sを出せば成功が約束されているようなものですから、それを選びたいという気持ちは製作陣にも少なからずあるでしょう。けれどそれは解散すると決めたμ'sのメンバーのドラマを蔑ろにしているのではないかという気持ちもまたあるはずです。そしてそちらが上回ったからこそ、劇場版はあのような結末を迎えたのだと思います。
最後に解散を決意したμ'sはスクールアイドルを集めた大規模ライブを行い注目度を高めて、スクールアイドル界全体が盛り上がるように働きかけます。あれは言うなれば次世代のスクールアイドルを活躍させる土台作りの為に行われたライブ。
あの展開からは「ラブライブ」が描いてきたμ'sの物語を完結させ、「ラブライブ サンシャイン」という新たなスクールアイドルの物語を描こうとする製作陣の決意表明のようなものを感じました。「ラブライブ サンシャイン」がテレビアニメ化するかは不明ですが、こちらを推していこうとはしているみたいですね。