アニメごろごろ

楽しんで頂けたらツイートなどしてもらえると喜びます。

「ガッチャマンクラウズ インサイト」1話感想と考察 今作品におけるテーマとは何か

GATCHAMAN CROWDS SPECIAL PRICE EDITION [Blu-ray]

GATCHAMAN CROWDS SPECIAL PRICE EDITION [Blu-ray]

僕らは、僕らのことがしりたい
ぼくらの「国」には「社会」がないこと
「社会」と「世間」はちがう世界で生きているということ

情と理
「悩む」のではなく「考える」ことが大切ということ

現代人は「速」すぎる
呼吸も浅く早い
ゆっくり深くが「僕ら」は苦手だ


空気と浅慮と多様性の否定
ガッチャマンクラウズ インサイト」のテーマはこれになりそうです。一話を視聴してイントロダクションに書かれていた上記の言葉の意味が少しずつ分かってきた気がします。

現代人が考える事が出来ないのは簡単に移り変わる世論に対する菅山首相と丈さんの意見、パイマンに一般人に迷惑をかけるなと注意された直後にやらかすマスコミの姿等から感じられました。呼吸も浅いというのは三栖立つばさがゆるじいと深呼吸している場面でも言及されていますね。
ゆるじいは将棋で一手指すのにも一週間以上考えたりとイントロダクションに書かれているものとは真逆の人物、そう設定されているあたり作品のテーマを理解する上では欠かせない存在なんだと思います。

ガッチャマンクラウズ インサイト」は総理大臣もスマホ選挙で選ぶ時代になりましたが、こうした大事な決断を簡単に行える事が日本に何をもたらすのか注目しています。
OPを見ると国政に関する賛成と反対の意思表示は投票所に行かず「だよね!」と「ないね!」のボタンだけで簡単に決められ、そこからさらに「サドラにおまかせ」なんてボタンも追加されるみたいです。思考放棄して大事な決断を宇宙人に任せるのは民主主義国家に生きる者としてどうなんですかね。
きちんと考えられる国民も大勢いるでしょうけと、それが出来ない国民もクラウズを所有していると思うと、鈴木理詰夢が0話で「クラウズは世界を滅ぼす玩具」と口にする気持ちも分かる。


ゲルサドラの思想と能力
皆の心がバラバラなのは悲しいから一つになればいいと考えるゲルサドラ。丈さんも皆が同じではないから問題を起こす猿なんかもいて、日本には何時までも社会が生まれないと嘆いていましたね。

はじめはそんな二人とは異なり皆がバラバラだからこそ好ましいと感じているそうです。それは可視可された皆の心を見た時の「皆バラバラで綺麗っすねー」という台詞に表れています。
はじめがそうした何かを一色に染めるよりも、色んなものを切って繋ぎ合わせるのが好きなのは、趣味や能力からも言えるのではないかなと思います。

ゲルサドラにはある空気を周囲に感染させる力があるみたいです。それはゲルサドラが何か行動する度にはじめとゆるじい以外の人達の心が同じ色と形に変化した事、それに対してはじめが「何したんすかーゲルちゃん」と聞いた事から自然に起きる現象ではないと思われます。

ゲルサドラは平和主義の無害な宇宙人かもしれませんが、そうした能力があるとしたら事件に利用されそうです。ところで人間態ではないゲルサドラは雲の如き掴み所のない身体をしていますが、これは空気と関係する存在である事を意味しているのでしょうか。


ゆるじいが空気に流されない理由を考える
弟の遺影を見るゆるじい。この弟は服装から察するに戦争に行き死んだのでしょう。はじめと同じでゆるじいが空気に染まらないのには、弟が戦死した事も関係していそうです。
第二次世界大戦に関しては無理矢理国民を戦わせた軍部が悪いとする主張がありますが、そんな酷い事になったのはマスコミに踊らされ戦争をしようという空気を生み出した国民のせいでもあります。

国民がその場の空気に流され冷静な判断が出来ずに、戦争を続けさせたから引き際を間違え大勢の犠牲を出した。記事の主旨ではありませんし複雑ですから端折りましたが、どうもそうした事があったのは事実らしい。まあマスコミが煽るのは今のテレビとか新聞を見ても分かりますよね。
ゆるじいはそんな時代に生きて大切な家族を失った経験があるから、空気に流されてはならないという意識が強いのではないかと。まだまだ書きたい事はありますが、それは二話以降も見て情報を集めてからにします。

「ガッチャマンクラウズインサイト」はどの様な物語になるのか - アニメ見ながらごろごろしたい

「ガッチャマンクラウズ」最終回 感想と考察 - アニメ見ながらごろごろしたい