アニメごろごろ

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角川は「キノの旅」をもう一度アニメ化するべき

キノの旅〈15〉 (電撃文庫)

キノの旅〈15〉 (電撃文庫)

ライトノベルは毎クールに何本もアニメ化していますが、商業的に成功しているのは「SAO」や「はたらく魔王さま」といった一部の作品だけで、アニメ化しても原作の売上が伸び悩み、円盤も大して売れていない作品は幾つもあります。富士見ファンタジア文庫なんかは特に多いですよね。そうした状況を見ていると微妙な人気の作品を無理にアニメ化するよりも、昔の面白いラノベをアニメ化した方がまだ採算が取れるのではないかという気がしてなりません。ということで電撃文庫が「キノの旅」をもう一度アニメ化してくれないかなと期待しています。「キノの旅」を構成する要素を見る限り、アニメ化するだけの価値はあると思っているのですがどうでしょうか。


イラストレーターの人気が高い
挿絵を描いている黒星紅白さんは現在放送中の「世界征服 謀略のズヴィズダー」のキャラクター原案をしていますし、電撃文庫秋の祭典2013の目玉とも言える電撃文庫の集合絵を任されていました。それだけの大きな仕事をしていることは現在も人気の高い絵師である証拠と言えます。これならば「キノの旅」をもう一度アニメ化した際に絵柄が古臭いと思われ、視聴者の食いつきが悪くなるような事態には陥らないでしょう。


面白いエピソードだけをアニメ化
キノの旅」は基本的に1話完結型の短編になっているおかげで、1巻から順番に読まなければ楽しめないことはありません。この形式の作品であれば読者から人気のあるエピソードだけをアニメにすることも可能となり、これによりアニメの平均的な質の高さは刊行順に映像化するよりも格段に上げられます。

長編小説をアニメ化した場合は原作の大きな山場まで進めて最終回を盛り上げようとする為に、原作小説1冊をたったの2話で終わらせるといった荒業が使われることもしばしば。その結果として心理描写が削られたり、設定や状況の説明が不足するなど様々な問題が起きてしまい、アニメで初めて作品に触れる視聴者が置いてけぼりにされがち。この問題も1話完結型の短編であれば心配は要りません。


原作の魅力を表現する力が現在のアニメにはある
キノの旅」のテレビアニメが作られたのは10年以上前と古く、作画の質は現在と比べると雲泥の差。特に「キノの旅」は予算が少なかったのか、当時の他のアニメと比べても作画はいい方ではありません。そんな作品を現在の技術でアニメ化すれば相当良いものになるのではないかと。技術力が飛躍的に向上した今ならば「キノの旅」の持つ童話的で不思議な雰囲気も再現可能、過去にアニメ化したエピソードをもう一度アニメ化したとしても、以前とは別物と呼べるだけの出来になるのは火を見るよりも明らか。

原作は既に売れているので、アニメ化したところで爆発的に原作の売上が伸びる可能性は低そうですが、微妙な人気の作品をアニメ化するよりはいい成果を出せるような気がします。まあ電撃文庫作品のアニメは成功率が高めなので、「キノの旅」が必要になる機会は当分無いでしょうけどね。