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歴史が学べるエロくないエロ漫画「快楽ヒストリエ」

快楽ヒストリエ (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)

快楽ヒストリエ (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)

エロ漫画界の「鬼灯の冷徹」や「聖☆おにいさん」とでも呼ぶべき「快楽ヒストリエ」がついに単行本化。この作品は知る人ぞ知る隠れた名作で、成年誌に掲載されているのに、全年齢を対象にしているという全く訳が分からない歴史漫画。何処に需要があるのか謎な気はしますが、これを読む為に快楽天BEASTを購入する読者が沢山いるとかいないとか。エロネタは混ぜられているものの、表現は意外と健全で女性も子供も楽しく読める内容となっています。

歴史を詳しく調べて書かれたネタの数々は見事なもの。例えば古代ギリシア編人登場するペルシア軍の不死隊は女子高生や幼女や団地妻で構成されていますが、これはペルシア軍が多民族を受け入れ兵士にしていたことに由来します。スパルタ人がエロ漫画の読み方と読者アンケートの書き方しか教えられないことも、適当に言っているのではなくスパルタ人が戦う為だけに教育を受けて来たという事実に基づくもの。細部に至るまで歴史の知識が活かされている為、隅から隅まで楽しみたければ自分で勉強する必要があります。こんな風に読者を笑わせてくれる以外に勉強にもなるので、もしかしたら図書館に並ぶ日も訪れるかもしれませんね。

オタク向けの作品では特に深い意味も無いまま、お約束で歴史上の人物の性別を男性から女性と変える傾向がありますが、火鳥先生は女性に変える理由も真剣に考えています。例を挙げると秀吉は女子高生の姿で登場するのですが、これも根拠が全く無い思い付きではなくて、秀吉が小柄で付け髭を付けていたなどの様々な逸話から推測して書かれているんですよね。火鳥先生の特徴はこうした書物から学んだ知識を載せるだけに留まらず、その知識を用いて独自の歴史解釈を行うところにあります。

紹介したのはほんの一部に過ぎず「快楽ヒストリエ」は毎度この様な調子で、まともな歴史学者の誰もが思いも付かない大胆な説を打ち出していきます。着眼点が凄まじく鋭くて、まとめサイトにも貼り付けられていた劉備女子高生説は完璧な理論で初めて読んだ時は「この発想は無かった」と本当に驚きました。間違いなく火鳥先生は変態か天才のどちらかでしょうね。

「快楽ヒストリエ」は値段が少し高めですけど、毎月じっくりと練られて描かれた約10ページのネタは、どれも濃密で面白いのでオススメします。恐らく快楽天BEASTを購入する大多数の読者が雑誌に求めていないであろうギャグ漫画。それがこうして単行本化されるまで連載され続いている。ギャグ漫画の魅力は人には伝わり難いものですが、その事実が魅力的な作品であることを何よりも表していると思います。

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