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アイドルキャラの身長と消費者の嗜好

Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス)

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アイドルに適した身長を考える
スポーツ漫画や格闘漫画のキャラは一流に近ければ近い程、割合的に体格が良くなるものです。例えば「スラムダンク」は背の高さが強力な武器になるバスケを題材にしているだけあって、主人公の桜木花道を筆頭として180cmを越える大男が沢山います。

男子高校生の平均身長が約170cmしかないと聞けば、彼等が如何に身体面で恵まれているのかは深く考えるまでもありません。そんなバスケ選手達とも肩を並べられる高身長ということで、一時期ネットで注目を集めたキャラがいました。

それは「アイドルマスターシンデレラガールズ」の諸星きらり。女性アイドルでありながら186cmを越える彼女の存在は、今後数年間は語り継がれることでしょう。その高身長はスポーツにおいては有利に働きますが、アイドルとしてはどうなのか気になるところ。

自分で言っておいてあれなんですけど、そもそもアイドルに適した身長なんてあるのでしょうか。その点が分からなければ、何とも言えないですよね。ということで平均的な日本人と平均的なアイドルに差はあるのか、その疑問を解消すべくアイドルキャラの身長を調査しました。

対象範囲はアニメやゲームの公式サイトで紹介された12歳以上のアイドルに限定します。セル内の数字はアイドルの年齢を示しています。


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男性アイドルの魅力は背の高さ
まずは男性アイドルの身長に関する調査結果。女性に人気の男性アイドルは平均的な成人男性と比較して背が高く、最頻値は178cm、中央値は175cm、平均値は174cm。

そのどれもが成人男性の平均身長171cmを越えています。参考までに現実のアイドルを例に挙げるとTOKIOと嵐は、170cm以下がメンバーの4割を占めているようです。

調査結果によるとアイドルは背の低いショタ系と背の高いイケメン系に分かれているらしく、平均と全く同じ身長に設定されてるアイドルは明らかに少ないです。女性で例えるならキャラの属性が巨乳と貧乳に二分されるみたいなもの。身長が低いアイドルは瞳が大きく描かれるショタ系の顔つきで、女装させたら性別が分からなくなるアイドルが大半。

低身長は165cm、高身長は190cmという意識がクリエイターにあるのか、上記に該当する身長のアイドルはそこそこいます。しかしそこより下と上となると途端に人数が減少します。身長が両方とも5の倍数であることは、心理的に区切りが良くて綺麗に感じられる数字だからなのでしょう。国の資料を参考に作製した身長分布図で、17歳男性と男性アイドルを並べてみると、分布に偏りがあることがはっきりと感じられますね。


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絵柄が他作品と比べて可愛らしい「あんさんぶるスターズ」は身長が低いアイドルが多いようで、ほぼ全員の身長が平均以上の「うたの☆プリンスさまっ」とは対称的な作品。「あんスタ」はその点が女性向けのアイドルものとしては変わり種。

基本的に女性向けにおいては、大人のアイドルが半分位はいるものですが、「あんスタ」はアイドル育成学校を舞台にしている関係で、登場するアイドルが高校生になります。「あんスタ」は成長途中の高校生が多い故に170cm未満のアイドルの割合が高く、この作品を除外すれば男性アイドルの身長の分布は大きく変わるでしょう。

作中の時間が大きく流れないから仮定の話になりますが、男性は高校生になってからも15cm以上伸びる人が割といるものなので、「あんスタ」の身長が高くないアイドルも、高校を卒業する頃には余裕で平均を越える気はします。

「あいチュウ」に登場する150cm台のアイドルは全員が男の娘。一応男性アイドルに分類しましたが、特別枠なので彼女達の身長はあまり参考にしない方が良いでしょうね。ちなみにその内の1人である華房心は人気投票で1位に選ばれています。

ネット上での反応を少し見ただけなので真相は明かされませんでしたが、どうやらイナズマイレブン人気投票騒動で起きたようなネット住民による不人気のキャラへの大量投票は行われていない様子。


銀髪は美形で背が高い
少し話が脇道に逸れますが、「犬夜叉」の殺生丸や「幽遊白書」の妖狐蔵馬など何となく美形で背が高いというイメージが銀髪や白髪のキャラにはあります。果たしてそれが自分の思い込みに過ぎない意見なのかどうか、それを確かめる為に気分転換に銀髪や白髪に属するアイドルの身長も集計しました。

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結果は中央値と平均値が共に178.5cmとなり、アイドル全体の中央値と平均値が175cmと174cmなので大して差は無いように見えます。この程度では誤差の範囲内に思えなくもないのですが、順位で見ると銀髪や白髪のアイドルは各作品内で3位以内に入りやすく、一応背が高めに設定されているとは言えるかもしれません。

アイドルマスターsideM」の葛之葉雨彦は水色髪に近く、今回は銀髪に分類しませんでしたが、身長が191cmもある彼を含めると上記の傾向はより強まることでしょう。


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平均的な身長が望まれる女性アイドル
それでは次に記事の本題の女性アイドル。「アイカツ」に関しては正確な年齢が不明なので、キャラによっては1歳下になっているかもしれません。中央値と平均値は157cm、最頻値は156cmと男性アイドルの方とは22cmも差がありました。身長差は男性アイドルの頭一つ分位をイメージして下さい。

22cmなんて言われてもさっぱり分からない人の為に、男性アイドルと女性アイドルに最も多く見られる身長のキャラを用意しておきましたので、これで大体のイメージは掴んでもらえるかなと思います。
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男性アイドルは現実の男性と比べて大きかったと思いますが、女性アイドルの方は現実の女性と比べてどうでしょうか。下記の画像を見て頂ければ分かる通り、身長分布に大きな差は見られません。

男性は女性に背の高さを大して求めていないので、男性を対象にした「ラブライブ」や「アイドルマスター」においては、平均的な身長のアイドルが複数名見られます。
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逆に女児を対象にした「アイカツ」と「アイカツスターズ」の場合は、大人びているモデル体型の女性に女児が憧れることから、全体的に高身長のアイドルが目に付きます。その中でも特に体型に恵まれている「アイカツスターズ」の香澄真昼は12歳にして162cm、「ラブライブ」においてはスタイル抜群とされている絢瀬絵里とは年齢が5つも離れていますが、その身長は1cmも変わりません。

ちなみに「アイカツスターズ」に登場する大人の女性はそんな高身長の真昼よりも背が高い。キッズアニメでは大人と子供の差を明確に描き出す為に、大人は子供よりも背が高くなければならないという空気が生まれやすく、子供の身長を高く設定すると引き摺られ、大人の身長も必然的に上がるんですよね。

同年代より背が高いスーパーモデルの真昼は、大人になれば身長は170cmを越えていることでしょう。統計的な分析は行いませんでしたが、「アイカツスターズ」に限らずクールやセクシーに分類される女性アイドルは高身長の傾向が見られました。

「Wake Up, Girls」はアニメにしては非常に珍しくバストの平均が80cmを下回ります。「WUG」の腰を細くするなら、胸も小さくするというスリーサイズ設定からは、山本寛監督の男性の理想よりリアリティを追求する姿勢を感じます。これで身長に関する話はある程度は書けたので、まとめとして男性アイドルと女性アイドルの身長と年齢の散布図を載せておきます。


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女性アイドルは若くなければ生き残れない
前々から気が付いていたことですが、女性アイドルの成人率の低さが気になります。現実の声優はアラサーでもアイドルみたいな活動をさせられていますが、フィクションにおいてアイドルは20代後半でやるような仕事ではないようです。

実際の女性は15歳以降は殆んど背が伸びなくなるので、女性アイドルも15歳を境にグラフは右肩上がりにならなくなるかと思いきや、男性と同様に20歳近くまでは身長が伸びそうな結果が出ました。20歳なら165cmはあってもおかしくないのが女性アイドル。

男性アイドルは成人している場合は、170cmを越えて当たり前。リヴァイ兵長みたいな小さなオッサンが、アイドルになるのは難しそうです。男性は異性に若さを求め、女性は異性に背の高さを求める。

女性アイドルはアイドルとしての寿命は短いものの、男性アイドルのように本人の意思では変えられない要素が条件に含まれないので、容姿が優れていればアイドルになるハードルは低めと言えなくもないかも。


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身長150cm以上がバスト90cmに届く資格を持つ
グラフからは身長が高ければ、バストも大きいということが読み取れます。但しバストが同じ値でも身長に34cmの差がある片桐早苗諸星きらりの様な例も少なくないので、身長とバストの相関は非常に強いまでとは言えません。年齢と身長の相関係数は0.52、身長とバストの相関係数は0.58になりました。

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各項目の上位と下位の5名。バストが3桁に達する「デレマス」の及川雫には流石と言うしかありません。「デレマス」と「ナナシス」は集計した人数が多く、さらには年齢の幅も広いことから、こうしたランキングではランクインしやすいです。

「WUG」のアイドルはバストが小さいことが判明していたので、バストを身長で割る場合は予想を裏切ることなく下位にランクインしてきました。キャラが少ないにも関わらず、下位に2人も入るのは凄いですね。

ぽっちゃり系の三村かな子と佐伯ヒナ。彼女達が身長に対してウエストが太めなのは納得なのですが、日野茜がその次に太めとなるのは考えていませんでした。ただまあ日野茜と三村かなこのウエストには大きな隔たりがありますし、ここは順位よりも計算の数値を見るべきでしょう。

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それでは次にバストとヒップをウエストで除算、身体のくびれを簡単に表したランキングを見ていきましょう。貧乳キャラとしていじられる「アイマス」の如月千早はバストが控え目ではあるものの、ウエストが55cmと細いおかげでランキングから外れて、彼女の代わりに「ラブライブ」の矢澤にこ星空凛が下位に来ました。

ラブライブ」と「ラブライブサンシャイン」のアイドルは、普通の学校の生徒が自由に名乗れるスクールアイドル。やはり審査を受けて選ばれたプロのアイドルと比べるとスタイルはいまいち。

国木田花丸以外は少なくともどちらか片方のランキングで真ん中より下。まさか渡辺曜ですら両方のランキングで下位に分類されるとは全く思いませんでしたが、ごく普通の女の子が輝こうとする物語としては、この結果はあるべき姿と言えるのではないでしょうか。まあこれは身長を考慮していない故に、精確性に欠けるデータであることはご了承下さい。

上記の計算方法では「ラブライブ」と「ラブライブサンシャイン」のアイドルが思ったよりもグラマーでないことは判明した訳ですが、それでは反対に誰もが思わず目を奪われるようなグラマーなアイドルは誰になるのか。スリーサイズと身長を参考にするなら「ナナシス」の上杉・ウエバス・キョーコしかいないでしょう。

身長146cm、バスト89cm、ウエスト55cm、ヒップ88のトランジスタグラマー及川雫の圧倒的な巨乳力で自身の不人気要素を潰していくスタイルに対して、キョーコは金髪に巨乳にロリにツーサイドアップと男性オタクが好きそうな要素を盛り込むスタイル。魅力的なプロポーションをしているキョーコですが、彼女に匹敵する逸材は実は他にもいるんですよね。

そのアイドルの名前は姫川瑞希。スリーサイズを非公開にしている「ツキウタ」のアイドルなので、その数字は見た目から推測するしかありませんが、及川雫と並ぶかもしれない驚異的なバストを持ちます。

女性を対象にした作品では、消費者が巨乳を女性的な魅力とは大して思わず、基本的に巨乳のキャラは描かれ難いものなのですが、姫川瑞希はその常識を易々と壊してくれました。それにしても本当に胸が大きくて、イラストレーターもやり過ぎたと思っている気がしなくもない。

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