アニメごろごろ

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現代は異能力者が人知れず戦えない

現代異能バトルものでは能力者の戦いが世間に認識されていないタイプの作品があります。これの長所は社会における能力者の立場や社会に与える影響を考えずに済む点です。能力者が存在する世界がどうなるのかを真剣に考えると「魔法科高校の劣等生」にもあるように能力の有無による差別、能力の軍事的運用の話が出てきますからね。

新世界より」では能力者と非能力者の対立が激化して社会が徹底的に破壊され創り直され、能力者がその力を悪用出来ない仕組みが整えられました。能力者が現れた世界の末路に興味があるなら「新世界より」はお薦め。原作は小説ですがアニメに漫画もあるので、取っ付きやすい媒体から入るといいと思います。

新世界より(上) (講談社文庫)

新世界より(上) (講談社文庫)

情報の信憑性と発信手段
今は携帯があれば簡単に撮影出来ますし、それらの情報をネット上に流せば大規模に発信可能ですが、昔はUFOか幽霊かを目撃したとしてもそれを他者に伝える手段は口頭による説明しか無いに等しい。しかもそれを話せる相手は身近な友達や家族と範囲が狭い。見た事を話しても作り話や見間違いだと言われたら返す言葉も有りません。目撃者の証言しかそれを証明する手段が無ければ説得力に欠けます。

同じものを見た人になら信じて貰えますが、そんな相手を探すのは手間が掛かるので、目撃者が得た情報を世間に伝えられず墓まで持って逝きやすい。そんな時代なら能力者が一般人に戦いをちょっと目撃されたとしても、噂話として広まる程度で時間が経てば皆興味を失い忘れるでしょうから能力者には有難いですね。


戦いを目撃されやすい
コンビニ含め深夜にも営業している店が増え、それに伴い夜間に外出する頻度も増えたと思います。森林も年々伐採され、建物も新たに建てられ、一般人の目から逃れられる空間は減る一方です。こうなると誰にも目撃されずに戦う場所と時間はかなり制限されてしまいます。

これは人目に付きやすい派手な戦闘を行うには厳しい。「Fate/Zero」にはギルガメッシュとの戦い赴くイスカンダルとウェイバーが夜の街を馬で駆けるシーンがありましたが、あれを十年後の第五次聖杯戦争でやったとしたら目撃情報が激増する気がします。

能力者の存在を隠蔽する方法
誰にも見られずにひっそりと戦う事が困難になった時代の中で、物語を動かすにはどうすれば良いのでしょうか。その対策を作品名を幾つか挙げながら説明していきます。

目撃者の記憶消去と人避けの結界
ハリケンジャー」や「灼眼のシャナ」では目撃者の記憶を消したり、一般人には認識出来ない空間内で戦闘を行います。これは便利な能力ではありますが、世界観によっては出せない場合もあります。死者蘇生でも時間停止でも何でも有りで、その原理も説明しない作品なら自由に使えますが、様々な動物の力を借りる能力ものなんかだと記憶消去はまず無理ですよね。どんな動物の力ならそんな芸当が可能なのかって話になりますから。

能力バトルが大量にあるご時世でオリジナリティを出すには何でも有りにせず、能力の種類や原理には何らかの制約をつけて工夫しないと読者には受け入れられ難い。しかし制約の仕方によっては上記にある問題が発生するからバランスを取るのは難しいですね。

戦闘の被害を小規模にする
攻撃一つで建物全壊といった派手な演出は使用困難になりますが、そこまでいかない地味な戦いなら一般人にも知られずに終わらせやすい。戦闘が小規模の場合は多少死者が出ても国家権力による情報管制で隠し通せるのが強み。「惑星のさみだれ」はそこに当て嵌まりますね。

世間に知られる前に完結させる
能力が明るみに出る前に物語を終わらせ、能力が社会に与える影響を描かず適当に誤魔化して逃げる。陰陽師といった何百年もの歴史のある能力を題材にした際にこの手法を用いると、何故長年世間に知られなかったのかと読者に突っ込まれる為に難しいですが、ここ数年で能力者が現れた作品なら使えます。幾つか例を挙げましたが、こんな感じにすれば現代を舞台に能力者が人知れず戦う事に現実味や説得力を持たせられるのではないかと思います。