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「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」感想

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル [DVD]

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル [DVD]

劇場映画シリーズ第8作目
監督 原恵一

偽者のヒーローが本物のヒーローになる時
「ハイグレ魔王」のアクション仮面はビームも撃つことが出来る本物のヒーローですが、「嵐を呼ぶジャングル」のアクション仮面は俳優の郷剛太郎が演じている特撮ヒーローという設定になっています。その設定が「ハイグレ魔王」と「嵐を呼ぶジャングル」のアクション仮面の行動の随所に表れていて、その1つは悪者を救おうとするか否かです。

「ハイグレ魔王」では建物から落ちそうなハイグレ魔王を助けるアクション仮面に対ししんのすけは悪い奴なのに何故助けるのかと問い、「嵐を呼ぶジャングル」では逆に悪い奴まで救おうとしたり人間を虐げたサル達を救うのはしんのすけの役割になります。前者ではどんな相手だろうと助けるヒーローの器の大きさを見せ、後者では悪い奴を助ける不利点を考えず決断出来る子供の純心さを見せる意図があるのではないかなと。ところで嵐を呼ぶシリーズの第1作目の「嵐を呼ぶジャングル」に劇場版第1作目のメインだったアクション仮面と第2作目の舞台のジャングルを登場させたのは原点回帰的な意味もあったんですかね。

子供達には番組内の郷剛太郎も現実にいる郷剛太郎もどちらも本物のヒーローに見えますが、現実の郷剛太郎は多少武術の心得があるといってもヒーローでも何でもない殴られれば痛がる普通の人間です。そんな郷剛太郎ことアクション仮面はサル達を従えるジャングルの支配者パラダイスキングと戦います。

サル達との死闘を経験してきたの実力はお行儀の良い格闘技をしてきたアクション仮面よりも上。捕まった人達を解放する為に戦うアクション仮面ですがパラダイスキングには敵わず窮地に追い込まれ、それを見守っていたひろし等大人達にはアクション仮面には勝てないと諦めの気持ちが生まれます。

大人達はアクション仮面が本物のヒーローではないと知っているから悪者に勝てるとは限らないことも分かっていますが、それを分からないしんのすけアクション仮面がぼろぼろにされようと最後には必ず勝つと信じ応援しています。アクション仮面パラダイスキングに殴られ続ける自分のことを格好悪いと感じていますが、そんな自分のことそれでも信じているしんのすけの期待に応えようと諦めずに何度も何度もパラダイスキングに向かっていきます。

ヒーローでもないのに勝てないかもしれないのに皆を守る為に敵に挑むアクション仮面。その姿に心を動かされた大人達は一人また一人と周囲にいるサルの群れにも恐れず、声援を送りにアクション仮面の下に駆け寄ります。そして大勢の声援に勇気付けられたアクション仮面は相手の攻撃にも怯まず攻め続け、それに気圧されたパラダイスキングの隙を突きついに一矢報います。ここの流れが超絶熱い。20を超える劇場版の中でもここは屈指の感動的な名場面。