アニメごろごろ

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花咲つぼみが宇宙飛行士を目指すことの重さ

草も花も無い宇宙に少しでも花を咲かせたい花咲つぼみは宇宙飛行士を目指します。最初は引っ込み思案な性格で自信が無さそうなつぼみでしたが、最終回ではここまで大きな夢を持ち語れるようになりました。

宇宙飛行士になるのは植物学者になるよりもさらに難しいのですが、それでも宇宙飛行士になることを夢見るつぼみの姿に彼女の成長を感じます。ここまでは適当に見ているだけでも視聴者が感じられることだと思いますが、つぼみの背景を考えると宇宙飛行士を目指すことの意味がもう少し違うものが見えてきます。

つぼみは幼少期に両親が仕事で忙しかった所為で、一緒にいられないことが多々あり、つぼみはその所為で寂しい思いをしているんですよね。両親の代わりにおばあちゃんがいつも一緒にいたとはいえ、両親に会えないことはつぼみにとって相当辛いもので泣いてしまう時もありました。

そんなつぼみの姿を見た両親は仕事を辞めて、何時でもつぼみの側にいられる花屋の仕事を始めます。この出来事からつぼみは子供の側に両親がいないことの寂しさ、子供の為なら仕事を通じて夢を叶える事さえ捨てる両親の愛情を知っています。

宇宙兄弟(16) (モーニング KC)

宇宙兄弟(16) (モーニング KC)

そんなつぼみが宇宙飛行士を夢見るということは何を意味するか。宇宙飛行士はつぼみの両親のやっていた世界中を旅する仕事以上に家に帰ることが出来ません。となると場合によっては1年以上子供に会えないなんてことも有り得る訳で、一度しかない子供の成長する姿を見れない。この寂しさは「宇宙兄弟」の真壁ケンジのエピソードを読んだ人達なら分かるでしょう。

プリキュア」の作風からすると主人公達が結婚して子供を産まない道を選ぶ可能性は低いので、当然つぼみも将来は誰かと結婚して子供も産むはず。特につぼみはプリキュアの中でも異性に興味がある方だったので、結婚しないで自分の夢の為だけに生きるということはまずないでしょう。またつぼみは他者を思いやる気持ちが人一倍強いですし、過去の経験を考えると自分の子供を蔑ろにすることは絶対に無い。

そうすると必然的に上述の問題は何時か降りかかります。宇宙飛行士がどの様な生活を送るのかが分からない程に、つぼみは幼いわけでも頭が悪いわけでも有りませんから、宇宙飛行士になることの不利益も理解していると思います。それでも宇宙飛行士を目指すというつぼみの覚悟の重さを想像すると胸が熱くなりますね。