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ラノベにおける現代人のいないファンタジー作品の受けの悪さは異常

魔術士オーフェンはぐれ旅 魔術学校攻防【初回限定版】

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アニメ化されたライトノベル一覧を見ながらふと思ったんですが、「ゼロの使い魔」や「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」等の現代人が異世界に召喚されるファンタジーを除いた純粋な異世界ファンタジーって驚く程少ないんですね。

アニメ化されたライトノベル一覧を見ると90年代には「ロードス島戦記」「スレイヤーズ」の様な異世界人だけが登場するファンタジー作品が半分近くを占めていて目立っていましたが、00年代後半からはバトルものも異世界ではなく「とある魔術の禁書目録」の様に現代日本を舞台にしたものが主流になり、さらに学園ラブコメが増えたことで異世界ファンタジーは完全に少数派になっています。

いやまあ「境界線上のホライゾン」や「狼と香辛料」などあるにはありますが、その割合は明らかに減っています。また売れている作品も現代人が一切登場しない異世界ファンタジーよりも現代日本が舞台であったり現代日本人が関わる作品が多い。細かい事を言えば「SAO」は近未来ですが、社会や文化はほぼ同じなので現代日本に位置付けてもいいでしょう。


不思議なのはこれってラノベ市場において当てはまるだけであって漫画市場には当てはまらないんですよね。中高生を対象にしたラノベと小中高生を対象にした少年漫画、対象年齢と性別だけ見ればほぼ同じはずなんですが、漫画市場では「マギ」「進撃の巨人」「トリコ」が売れているのでファンタジーの受けは決して悪くありません。

ガンガンでは「ソウルーター」が、マガジンでは「フェアリーテイル」が主力となっていますし、連載開始は10年以上前と少し古いですが「ONE PIECE」や「NARUTO」は今も売れています。少年漫画雑誌の看板作品にはそうしたファンタジーがありますが、ラノベになると看板作品は「カンピオーネ」に「SAO」に「デートアライブ」に「IS」ですからね。

この違いは一体何なんでしょうか。ラノベ市場でハーレム系学園ラブコメが受けるのはラノベが美少女好きのオタク向けだからという事で納得出来ますが、バトルものが現代を舞台にするのはオタク向けだからという理由では説明がつきません。単なる流行なのか、オタクの趣味なのか。文章力や理解力の問題で異世界より現代日本の方が作者と読者双方にとって都合がいいからとか?


追記
説明が足りなかったと感じたので少し補足。
アニメ化した作品ばかりしか見ていなくてマイナー作品を無視しているという意見もあると思いますが、この記事ではあえてアニメ化して売れてる作品ばかりを扱っています。私もラノベの全てを把握している訳ではないので、実際に現代人の登場しないファンタジーが全体の何割占めるのかは分かりません。

しかしアニメ化作品の中でそれ系のファンタジーが昔に比べて少ないのは間違いありません。純粋な異世界ファンタジーが他のジャンルに比べて良作が少ないわけでもないのであれば、アニメ化している作品が少ないのは消費者からそこまで求められていないからなのではないかなと思います。